韓国政府、予想以下の低成長率に衝撃を受ける……「全力で2%成長に向けて努力する」とは言うものの……

衝撃の韓国経済成長率、2%も危うい状況(朝鮮日報)
 韓国経済が今年7-9月期に0.4%の成長にとどまり、今年の成長率2%達成は事実上、難しくなった。政府は財政をつぎ込んで景気浮揚に乗り出したものの、凍り付いた民間投資や消費不振をよみがえらせるには力が足りなかった。

 韓国銀行は24日、今年7-9月期の実質国内総生産(GDP)が4-6月期より0.4%増えたと発表した。経済専門家らは0.5-0.6%程度は成長するものと予想していたが、ふたを開けてみると韓国経済は思ったよりも深刻だった。民間消費はわずか0.1%、設備投資も0.5%の増加にとどまり、建設投資は5.2%も減少した。政府消費が1.2%増えたが、4-6月期(2.2%増)に遠く及ばなかった。

 特に、政府支出や輸出などを除く純粋な民間消費と投資の成長寄与度は、2018年7-9月期から今年7-9月期までの5四半期連続でマイナスを記録した。これは4四半期連続(2008年10-12月期から2009年7-9月期まで)マイナスだった世界金融危機時よりもさらに悪い状況である。それだけ各企業が投資をせず、庶民は財布のひもを緩めないという意味だ。

 政府は今年2.4から2.5%成長すると予想し、最近になって2.0から2.1%に引き下げたが、これすら達成するのは難しいと見られる。今年の成長率を2%に合わせるには、今年10-12月期に、7-9月期より0.97%以上の成長をしなければならない。しかし、韓国の潜在成長率基準の成長率(1四半期当たり0.67%)と現在の下降傾向にある景気状況を考えると容易でないという見方が優勢だ。政府の「実弾」も十分ではない。企画財政部によると、今年9月末までに本予算と補正予算を合わせた全体予算(475兆ウォン=約440億円)の78%を使ったという。残り3カ月間の財政余力は22%(105兆ウォン=約97兆円)前後だ。

 しかも、ますます民間経済が活力を失っている状況で、政府部門だけで韓国経済をけん引するには限界だとの懸念も高まっている。民間と政府が経済成長にどれだけ寄与しているのかという寄与度を計算してみると、2017年1-3月期は民間対政府が87%対13%で民間の方が成長を主導していたが、今年7-9月期には22%対78%と逆転していた。 (中略)

 韓国の年間経済成長率が2%を下回ったことは、成長率の集計を開始した1954年以降で4回しかない。1956年(0.7%)は深刻な凶作、1980年(-1.7%)は第2次石油危機、1998年(-5.5%)はアジア通貨危機、2009年(0.8%)は世界金融危機のためだった。だが今回は「危機」レベルの衝撃がないのにもかかわらず、「心理的マジノ線(最終防衛ライン)」の2%を切る危機にひんしている。 (中略)

 延世大学の成太胤(ソン・テユン)教授は「2017年に3.2%の成長率を記録した経済が、たった2年間で2%台を切り、1%台に転落するというのは、実績で言えば40%近い急落だ。民間の消費・投資を活性化させる政府支出が重要だが、財政が今使われている所は成長潜在力拡充に大きな役割を果たせていない」と指摘した。
(引用ここまで)


 7-9月期の成長率が0.4%であったと韓国銀行が発表しました。
 うーん、これはやばい。
 数字もそうですが、中身がかなり厳しい。

 まず成長の寄与度が政府:民間で78:22とかもう本気でやばい。
 超絶不況時の寄与度の差ですよ、これ。
 朝鮮日報の記事にはないのですが、内需寄与度が-0.9%ポイントだったとのことで。
 輸出はそこそこ(1.3%ポイント)だったことを考えると、本気で所得主導成長政策が韓国に負の影響を及ぼしていることがよく分かります。

 なにがまずいって、世界経済はゆったりと好況がしぼみつつある……というレベルなのに、外需頼りで世界経済の成長と同レベルの成長ができるはずの韓国経済が政府の財政支出なしでは成長率0.1%くらいだってこと。
 そして、すでに韓国が補正予算を組んで、ほぼ全力で韓国経済を支えている。
 世界経済が不況に転じた時に、これ以上の財政支出を韓国政府ができるのか……ということなのです。
 まあ……政府債務比率を40%以内にするというラインはとうの昔に超えてしまっている。
 けども、ムン・ジェイン政権の残り2年半であれば財政危機になることもないでしょう。
 ばんばん国家予算使って「経済成長」させてしまえばいいんじゃないかなー。

「お金というものは、どこからかぽんと魔法のように出てくるもの」なのですよ。
父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
ヤニス・バルファキス
ダイヤモンド社
2019/3/6
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