韓国与党代表「今年は2%の経済成長も厳しいかもしれない……だが、開城工業団地再開さえできれば!!」……懲りないなぁ

韓国与党代表「今年2%成長も容易でないが、南北経済うまく行けば良くなるだろう」(朝鮮日報)
 韓国与党・共に民主党の李海チャン(イ・へチャン)代表が20日、韓国の今年の経済成長率について、「今年2.6%、2.7%の成長を期待したが、現時点で見ると2%も容易ではない状況だ」と述べた。この前日の19日、経済協力開発機構(OECD)が韓国の経済成長率の見込み値を2.4%から2.1%に引き下げた直後、与党代表が「2%の成長も難しい」と発言したものだ。 (中略)

 その上で、経済難を打開する解決策として「南北経済」と「開城工業団地再開」を主張した。李海チャン代表は「多くの方々が『南北経済関係がうまくいけば経済が少し良くなるのではないか』と期待している」と言った。特に、「開城工業団地を再開しなければならない。南北の工業団地ではなく、国際工業団地にした方が良い」「中国・日本・米国も参加し、世界的な工業団地を作れば、どちらか一方で閉鎖できなくなる」と語った。また、「米国とさらに話し合って、開城工業団地を国際工業団地にする作業をしているので、開城だけでなくほかの地域も工業団地にする作業ができればと思う」と述べた。
(引用ここまで)

 北朝鮮が韓国に対して望んでいることはたったのふたつ、開城工業団地操業と金剛山観光事業の再開だけだ……という話を何度か以前にしましたね。
 楽韓Webではキム・ジョンウンは「開国」とか「経済成長」を望んでいるわけではなく、あくまでも独裁体制を保てるていどの外貨流入を必要としているだけだ、という話を何度かしています。
 トランプ大統領もジム・ロジャーズもそのあたりを勘違いしているのです。経済成長を求めているわけではないので、それを釣り餌にしたところで交渉がまとまるわけがないのですよ。

 どうやらそのあたりの北朝鮮の要望が韓国側にも浸透してきたようで、とにかく開城工業団地を再開したいという話が出ています。
 北朝鮮宥和派であるキム・ヨンチョルという人物を統一部長官にしたことも大きなメッセージですし、ハノイでの米朝首脳会談が決裂した直後にも国家安全保障会議の場でムン・ジェイン自ら「開城工業団地と金剛山観光事業の再開をしたい」とか寝言を言ってました。
 ただ、「その話をするくらいならアメリカに来るな」とまで釘を刺されていますけどね。

 ただし、制裁をかいくぐっての再開は難しいという認識もあるようですね。
 そもそも、去年の11月に南北経済協力について協議するための米韓ワーキンググループが設立されているのですが、これは実質的には韓国の暴走を監視するための機関として動いています。
 南北鉄道接続についても平壌共同宣言にあったように年内の着工式だけは行えたものの、その後はなしのつぶて。
 そこで今回は「開城工業団地を南北だけのための場所にするのではなく、日本、アメリカ、中国も参加したものにすればいいんだ」とか言い出しました。
 ……くじけませんね(笑)。

 中国側にとっては北朝鮮の安い労働力はけっこう魅力でしょう。特に国境を接している東北部にとっては出稼ぎにきてもらいたいだろうし、なんだったら北朝鮮に工場を作ってもいいと思っていることでしょうよ。
 実際、東北部(≒瀋陽軍区)では北朝鮮への制裁遵守に対してブーイングが飛んでいるそうです。
 最低賃金の急激な上昇でもはや海外に出るしかない状況となっている韓国企業、特に軽工業にとっては開城工業団地は救い主にも等しい存在といえるでしょう。
 ただ、開城工業団地については連絡事務所への石油持ち込みですら国連安保理から制裁違反であると認定されています。
 現実的ではないんだよなぁ。

 ま、実際のところは落ちこみつつある経済成長に対して「まだ我々には最後の手段がある(あるとは言っていない)」ってところですかね。
 あくまでも制裁厳守を唱えている日米に、不況の責任をなすりつけようっていうのはあり得る話かな。

北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―
古川勝久
新潮社
2017/12/22
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