インターネットバンキングができない高齢者はバスに乗って遠くの銀行に向かわざるをえない韓国社会

[デジタル金融文盲]「銀行」へと「見るにはバスに乗らないと」... 疎外された高齢者・障害者(聯合ニュース・朝鮮語)
江原道江陵市に住むチョン(72・女)氏は、毎月20日には銀行で仕事をするために、バスに乗る。

バスに乗って銀行に向かい、子供たちが送ってくれるお小遣いを探して、各種公共料金を納付して生活費を用意し、家に帰ってくるのに1時間以上もかかって銀行業務がまさに「仕事」である状況である。
銀行については子供が買ってくれたスマートフォンでも、様々な金融取引を行うことができるとが考えることもあります。

しばらく前に老人ホームにおいてスマートフォンでの銀行取引することを勉強して、せいぜいお金の出入りを確認するていどにしか使っていない。
振り込みなどをするためにどこをどう押せばいいのか複雑で、失敗したときに意図しない口座にお金が行くのか心配になるからである。

それでも昔は近所に銀行があり、頻繁に行くことができましたが、数年前によく利用していた銀行の支店が消えた。
それでも10分ほど歩くだけで行けた隣町に支店があって利用していましたが、これも昨年なくなった。
ついに銀行に行くのに10分バスに乗って通わなければならない状況となったのです。

チョン氏は、「となりのおばあちゃんが振り込み詐欺か何かされたので不安。銀行カードも使わない」とし「私たちのような人は、不安で顔を見なければならのに銀行が次々なくなっていくのでどうすればいいのか心配だ」と述べた。

銀行が店舗を減らす代わりに、デジタル金融を強化をしているが、その最大の被害者であるのはチョン氏のような高齢者、高齢者である。
韓国インターネット振興院の「2016年インターネット利用実態調査結果」を見ると、60代と70代以上のインターネットバンキング利用者の割合は、それぞれ14.0%、4.3%に過ぎなかった。
高齢者はポイントを見つけることは困難だけでなく、窓口を利用してみると、様々な手数料もモバイルやインターネットバンキングよりも多く支払わなければならない。
(引用ここまで)

 韓国ではデジタルディバイドが大きな問題と化していまして。
 2012年の大統領選挙でもカカオトークで若年層が「投票に行こう」と呼びかけた結果、ムン・ジェインが僅差で勝つのではないかというところまで行きました。
 その一方で高齢者層もがんばってカカオトークやらSMSやらを使って投票を呼びかけて、なんとかパク・クネの勝利という結果に終わったのでしたが。

 この頃から保守志向の高齢者層、左派志向の若年層という老若葛藤とでも呼ぶべきものが生まれています。
 そして、それはそのままデジタルディバイドによる情報格差としても固定されているのですね。

 で、若年層には「英語もできない、スマホも操れない老害が国の行く末を左右するな」という意識が蔓延し、その一方で高齢者層からは「高齢者層を排除するな」という対抗意識が生まれているのです。
 ただし、人口比としては高齢者層に軍配が上がります。
 パク・クネが勝利したのはその人口層の厚みがあったが故だったのですが、今回のムン・ジェインの勝利は保守側がホン・ジュンピョ、アン・チョルス、ユ・スンミンに割れたこともあってムン・ジェインが勝利したという側面もありましたね。

 閑話休題。
 そんなわけでインターネット予約できるものに関しては高齢者が排除されている部分が大きいのです。
 こんな部分にも社会として格差を作らなくてはいられない構造があるのだなぁ……ということでピックアップしてみました。

 老人に優しい儒教? そんなのはただの建前です。
 電車で席を譲るからといって、社会が高齢者層のことを考えるかどうかはまた別。
 本当に高齢者に優しい社会ならバッカスおばさんが生まれたり、高齢者層の自殺率が世界一になってたりしませんわ。
 孤児障害児を輸出してきたように、社会コストをかけてまで格差を補正せず、放置してきたからこそ韓国経済は伸びてきたのだという言いかたもできるでしょうね。

「反日韓国」の苦悩 老いも若きも未来に希望がない
呉善花
PHP研究所
2016/2/17

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